介護施設のハラスメント対策

介護施設でのハラスメント対策の重要性

介護施設は、職員と利用者とが常に一つ屋根の下で生活を営み、しかも利用者自身が高齢化し、疾患等を抱えている他、契約当事者として利用者の家族も強い利害関係を持っているという点で、他の業種と比べて、その職員にとって、非常に特殊な職場環境を形成しています。
そのため、職員や利用者に対するハラスメントの問題が起きやすく、職員に対するハラスメントは、介護施設を運営する企業にとって、従業員の離職や精神疾患等を招きかねないという側面があります。
一方、利用者に対するハラスメントは、企業としての信用問題に容易に発展してしまうことから、企業存続にとって死活問題ともなります。

そのため、厚生労働省においても、介護現場におけるハラスメント対策として、啓発ページが設けられています。

介護施設でのハラスメント対策の概要

事業者としての基本方針を作成すること
ハラスメント防止規程や基本方針といった文書を作成し、それを周知することが第一歩です。
作成した規程や基本方針は、職員や利用者、その家族が見ることができるように備え置きます。
利用者や家族には、契約時にこれを確認してもらうようにすることが重要です。

マニュアル等を作成・共有すること
ハラスメントの予防や発生時の対応などについて、責任者の明示や窓口の設置と合わせて、マニュアル等を作成します。作成したマニュアルは、職員に定期的な研修を行うなどして、現実に発生した場合に実行できるように周知徹底をします。
研修は、トップダウンで講義するだけでなく、職員の経験を共有する場として、ワークなどを取り入れた形で進めるのが有効です。
ハラスメントに対する意識向上を図ることは、職員同士のコミュニケーションを改善することにもつながり、働きやすい労働環境にもつながる、という目線が必要です。

契約内容の理解による対応の統一
職員が利用者などからのハラスメントを受けても、なかなか相談できず、耐えなければならないと思ってしまうケースが多数報告されています。これは、職員の高い倫理観などから、利用者からの暴言等に耐えることも自分たちの仕事のうち、といった誤った認識を持ってしまっていることに起因していると考えられます。
改めて利用者との入居契約書等の契約内容を確認し、そのサービスの具体的な内容について、介護現場の全員が認識を共通にすることで、早い対応を取ることが可能になります。

ケーススタディと専門家としての弁護士の助言の有用性

以上のように、基本方針・規程やマニュアルの作成をして、契約書を理解したとしても、実際に起こる事象の多くは、予期しなかった部分があり、それぞれ個性があるものです。日頃から利用者対応で目まぐるしく動いている現場の職員や責任者では、急な対応には不安があると思います。
そこで、研修などの機会を設けて、ケーススタディに取り組んでいただくことが重要です。つまり、シミュレーションとして、初めての事案でどう行動するか、ということを考えてもらうことで、実際に起こった事案でも、ケースバイケースで考えて動けるようになるのではないかと期待できます。

更に一歩進んで、ハラスメント発生時に必要となる事実確認から、その後の利用者・職員対応といったアクションまで、その全部または一部を、弁護士に相談する、ということは、決定的に重要だろうと思います。
事実確認の際に必要となるエビデンス【証拠】のピックアップの仕方、保存の仕方、当事者への事情聴取のノウハウなど、いずれも法的な紛争となった場合を想定して行われます。
それ以上に、ただでさえ介護サービスの提供に日頃から忙殺されている職員が、ハラスメント対応というイレギュラーな業務から解放されることになり、職員にとっては渡りに船といったところだと思います。

当事務所は、福岡・天神を拠点として、介護施設を運営する企業様にも、迅速・的確な対応を行うことができます。最初は、職員向けの研修だけでも、ご相談があれば土日問わず対応させていただきます。

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